乳児に起こりやすいお口の病気

先天性歯(歯が余分にある)

生まれたときすでに歯が生えていたり、生まれてから1カ月以内(新生児)に歯が生えてくることがあります。この歯を先天性歯といいます。
先天性歯のほとんどが下顎の乳中切歯で、早く生えてくるため歯の形成が未熟で、歯根もできていないため歯がグラグラしたりします。
動揺が強く飲み込む恐れのある場合などは抜歯しますが、特に問題のない場合はそのまま様子を見ます。

先天性歯(歯が余分にある)

萌出性歯肉炎(歯ぐきが赤い)

歯が生えるときに、歯を被っている歯肉と歯の間のすきまに、食べカスなどが入って、歯肉に炎症を起こして赤く腫れたりすることがあります。これを萌出性歯肉炎と呼びます。
通常は口の中を清潔にして様子を見ますが、ひどければ治療が必要です。

萌出性歯肉炎

上唇小帯の異常(歯ぐきと唇を結ぶ粘膜が邪魔)

上唇を引き上げたときに唇の裏側と前歯の歯肉の間についている粘膜のひだのような部分を上唇小帯といいます。上唇小帯が問題になるのは、前歯と前歯の間に入りこみ、歯の隙間の原因となっているときです。乳歯の間は様子を見ても良いですが、永久歯に生え変わっても同じ状態なら切除します。切除により歯の隙間は自然に閉じてきます。

上唇小帯の異常

口唇裂とはどんな病気?

口唇裂は、一般に上唇が裂けた状態で生まれてくる先天性の裂奇形です。
裂(切れ目)の範囲も僅かに裂けているものから、口唇から鼻腔まで拡大することもあります。また左右どちらかの片側性の場合と左右の両方に裂が生じる両側性があります。

口蓋裂とはどんな病気?

口蓋裂とは、口の中で口腔と鼻腔を隔てている口蓋(上顎の歯列の内側の部分)の部分に、裂を生じて生まれてくる先天性の裂奇形です。
口蓋裂にも片側性と両側性があり、裂の程度も口蓋全体に及ぶものから、口蓋の奥の軟口蓋だけに裂があるもの、口蓋垂(のどちんこ)のみ割れているもの、表面から見えない口蓋粘膜の下の筋組織だけに裂が存在するものまでさまざまなタイプがあります。

口唇裂、口蓋裂は、単独で発生するものや、両方が合併して発生することも多く見られます。この合併した裂奇形を唇顎口蓋裂といいます。

唇顎口蓋裂の治療は?

口唇裂、口蓋裂の赤ちゃんに対する治療の目的は、生まれつき離れて開いている裂奇形の部分を、手術により閉じ合わせて通常の形に戻す(形成手術)ことと、口や鼻の正常な機能(栄養摂取、呼吸、発音など)を習得できる(機能回復)ようにすることです。

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